天使の羽衣
「どお?見つかった?」

麻衣ちゃんが、遠くから言う。

探し始めて、まだ三分。
どうやら彼女は相当気が短いらしい。

「そんなに簡単に見つかるかよ」

「つまんないの」

宝の地図なんて、そんなものはあるはずがないとは思ったが、それでも俺はそれなりに一生懸命に探していた。

貯水タンクの下、小さな物かげ、それにコンクリートの割れ目からくぼみにいたるまで、隠せそうな場所は、事細かに探した。

「だめだぁ、見つからない」

そう最初に弱音を吐いたのは、またしても麻衣ちゃんだった。

「なあ麻衣ちゃん、宝の地図なんて本当は…」

ないんじゃないの。俺がそう言う前に彼女は言葉をさえぎる。

「ダメ!きっとあるんだから。諦めたらそこで試合終了だよ」

どこかで聞いたことのある台詞を吐いて、麻衣ちゃんは、「よし、やるぞ」と再び探し始めた。

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