青空探検

ある夜のこと



どうしてだろう、夜は心がセンチメンタルになる。


いらないことを悶々と考えて、そうして涙を流す。


すぅ、っと枕に染み込み、その濡れた質感は、私を余計に悲しくさせるの。




午前2時。


ベッドを出て向かうはベランダ。


外は寒くて寒くて震えるほど。


何がしたいのか分からなくなった私は、生きてることに苦しさを感じてる。




空には星が数個あるけれど。


今日はなんだかやけに街灯が眩しくて、憂うつになる。



なぜだろう、年を重ねるにつれて景色が味気なく見えるのは。


今日は特に、本当に悲しくなるほどつまらなく見える。




結局外に出て手に入れたものは、冷えた体と言い知れない虚無感だけだった。




もう、戻ろう。


明日も朝が早いから。





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