野獣、時々、王子様。



「なんの用ですか?」


「雄大を呼び出してほしい」


え…。
雄大を?


「それは…無理です」


「なんで?」


雄大をこいつに会わせたらケンカするに決まってる。

間違いなく敵を潰しにかかるだろう。


「雄大は忙しいんです」


「俺だって忙しい。いろいろ溜まってんだよ」


そう言って私の首に手をまわした。
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