LOST
そんな、呑気なことを
考えていたら、
その友達が
ギャルに黙ってろよ!!
と言われた瞬間に
飛ばされた。
「「キャーーっ!」」
傍観していた
女子が悲鳴をあげた。
机が何個かずれた。
私は、めんどうなことに
関わりたくないので
自席で本を読んでいた。
女の子は
自分の友達が
突き飛ばされた
というのに
黙ってうつむいた
ままだ。
ギャル達の視線が
怖くて、声も
出せないのだろう。
キーンコーンカーンコ-ン――
チャイムが鳴り
みんなは次々と
自席に着き
ギャル達は自分の
クラスに戻って行った。
突き飛ばされた子も
起き上がり、
自分の席についた。