one's ~いつかの空へ~
丘の中を削って作られた長い階段を上る。
辺りは木々に囲まれて薄暗い。
頭の上の空だけが明るかった。
階段を上り切ると、辺りは開けていた。
ベンチや広場があり、木々の間から夕陽が差しこんでいる。
憩いの場として利用されているらしく、散歩やジョギングをしている人達が見受けられた。
幾つかに延びている遊歩道の先を見ると、まだ上に続く道があった。
僕はまるで誘われるかのようにその先へと足を運んだ。