ベタストーリーは必然に?
「母さん、父さん。おはよう」

さわやかな笑顔で両親に挨拶を交わし、秋一は自分の席に座った。
テーブルには湯気の立ったコーヒーに目玉焼き、サンドウィッチが綺麗に並ばれていた。

「秋一…よく聞け。父さんがお前ぐらいの年の頃には女子生徒をキャンキャンわんわん言わせ………」

父の台詞をスリッパで叩き途中で止めたのは笑顔が素敵な母だった。

「お父さんったら、秋一に変な嘘を言うのはよしてください」

顔は笑ってはいるが心の奥底からはどす黒いオーラが漏れているのを秋一と父は見逃していなかった。

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