あたらしい世界
「やったー。終わったぁ」

私はテストを終え、講義室から出ると両手を挙げ、輝く太陽に向かって大きく伸びをした。


苦節一週間。 
地獄の一週間。
暗黒の一週間。


前期のテストはこれで終わったんだ。


「もえぎっ。Yeah!」

後から来た、同じ教育心理学のテストを受けてきた睦緒が私の名を呼んだ。


私たちは腕相撲をするようなハワイ式の握手をし、微笑み合った。


土曜日1コマのテストをもって、試験終了。


うわぁい。


「さて。どうする? これから」


睦緒は片手でゲンコツをつくり、もう片手の平に打ちつけながら尋ねてきた。


私は可部もえぎ。国立大学に通う、教育学部社会学科の2年生。


身なりはそんな派手でもなく、ごくごく平凡な大学生だ。


チャームポイントは、目、かな。キラキラしているとよく言われる。


性格は、どちらかといえば男勝り。少なくても女の子ぶったりはしない。自然にのびのび行動している。


私と一緒にいる睦緒は、私と同じ学科で同じ学年。


背も高いし、運動部並みの筋肉を持っている。


顔は少し濃い目かな。濃い眉毛が凛々しい。


筋トレが趣味らしいんだけれども、その実は楽器吹きなんだな。


これまた私と同じ、クラリネットをやっている。
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