SleepingBeauti
助手席に移った河内百合がぼくの顔をまじまじとみつめていた。

「何?」

「大変だなって思って」

「大変?」何が大変なのか、わからずにぼくは聞き返した。

「ライバルいっぱいで」視線をそらすことなく言った。

自然と心臓が高鳴る。
本当に河内百合は、のぞみの言ったように、ぼくのことを好きなんだろうか?

そんなことを思っていたら、河内百合は無表情な顔で言った。

「のぞみさんが」

「えっ、のぞみ?」

ぼくとのぞみはそんな関係じゃないのだけど、まだ河内百合は誤解しているようだった。

でも、すべてが誤解じゃないのは、確かだった。

それに………河内百合が本当に告白してきたら、ぼくは断ることができるのだろうか?

ふと、そんな思いが頭をよぎった。

だから、そんな思いを払拭するように頭を振った。

本当に優柔不断で情けない男だ。

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