SleepingBeauti
それは、ぼくの六才の誕生日六月二十五日に届いた。

「ぼくが上で寝る」

「あおいが上で寝る」

「ぼくの誕生日プレゼントなんだからぼくが上」

父はぼくと姉の喧嘩を無視しながら黙々と木でできた二段ベッドを組み立てていた。

父はベッドを組み立て終えると言った。

「あおいはお姉ちゃんなんだから、優(ゆう)に譲ってあげなさい」

すると姉ちゃんは渋々といった感じで「うん」っと言った。
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