歌織物~百人一首をお題にした詩集

恋すてふ(ちょう) わが名はまだき 立ちにけり


人知れずこそ 思ひそめしか

          壬生忠見(41番)





あなたがいつも、視界のはしっこにいる



そうしているのは、わたしのせい



それともやっぱり、あなたのせい?



そんなことを考えているだけで、ボーッとしてしまう



あなたの名前の漢字を見るだけで、ドキッとする



似た背格好の人を見るたびに、ビクッとする



なんだかわたし、もうダメだ



そんなとき



「あれ、もしかして恋してる〜?」



っていってくれた友達がいた



知られたくなかったけど



知られてよかった



これでちょっと、安心できるかも



そうじゃなかったら



ドキドキしすぎて



死んでたかもしれん
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