シルバーブラッド ゼロ
エイジュは、銃を構え、扉が少し開くと、隙間に向かって発砲した。
 
消音機は外されていた。
 
破裂音が二つ続いて、中へ、エイジュが消える。
 
もう二つ、中から銃声がして

「浩之入って」

エイジュの声がした。
 
浩之はその場に凍り付いていた自分に気付いて、我に返ると、その部屋の中を見た。
 
十畳ほどのスペースに、人が三人倒れている。
 
浩之はそっちは見ないように、バクバクと打っている心臓と早い呼吸を制して中に入った。
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