かんのれあ
山崎さんも、前みたいにいい加減な態度を取る事はなかった。
躓いて、くじけそうになった時、
自分の知恵を分けてくれる河野さんとは反対に、
「それは俺じゃなくて、かんのさんが考えなきゃいけない事でしょ」
―――なんて
何度も厳しく言われたけど、
山崎さんは、あたしに意地悪したくて言ってるんじゃない事くらいはわかった。
あたしが河野さんとの作品を、無理矢理掻き回されたくないのを知って、それを言っていた。
そして、山崎さんの憎まれ口が、時にはバネになってる事を、知ってのことだった。
躓いて、くじけそうになった時、
自分の知恵を分けてくれる河野さんとは反対に、
「それは俺じゃなくて、かんのさんが考えなきゃいけない事でしょ」
―――なんて
何度も厳しく言われたけど、
山崎さんは、あたしに意地悪したくて言ってるんじゃない事くらいはわかった。
あたしが河野さんとの作品を、無理矢理掻き回されたくないのを知って、それを言っていた。
そして、山崎さんの憎まれ口が、時にはバネになってる事を、知ってのことだった。