身体とお金〜Last Love〜
彼は悲しい顔をして私の顔を見た…
なんか胸がチクッと痛かった。

でもこれが一番いい方法
自分で納得したうえの事

「ごめんね…」

いつの間にか寝てしまった。でも手を握る感触がある。
彼だった…あれからずっと私の手を握っていてくれたのだ。

あんな冷たい事を言ったのに…
なんか切ない…胸が痛い

「おはよう」

彼は笑顔で言った。
まるで何もなかったように…

「ずっと?」
「うん、ずっと!!寝顔見て幸せを感じてた」

そんな事を言う彼の顔は幸せそうな顔だった。

ただ側にいれるだけで
ただ声を聞けるだけで
ただ手を握ってるだけで

こんなにも幸せな顔をするものだろうか!
でも実際に彼は幸せな顔をしていた。

「気分はどう?良かったら散歩に行かない?」

私はベットから起き、彼の手をとり散歩に出掛けた

暫くの沈黙の時…
彼は私の手を離そうとしなかった。
固く強く握っている。

「もうこんな事しないで約束して!!」
「………………」

「自分を傷つけないで!悲しむ人は沢山いるから俺もそのうちの一人」
「…………………」

彼は私の前に回り込み目を見て

「君が死んだら俺はどうしたらいい?どうやって生きていけばいい?」
「ちゃんと、この手を握っててあげるから…だから俺の側から離れないで…もう二度と…」

彼は今にも泣きそうな顔で言う。
私はそれに答える事すらしなかった。
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