【完】スマイリー☆症候群
「教室に着いた俺は、ふと、ある人物の存在が気になった。……その人物が、白取だったんだ」
ゴクリと息を呑む。
何故か分からないけど、いつもに増して私の鼓動は早くなる。
「一先ず、俺は本を手に取った。そして、帰ろう。そう思ったが、何故か白取が俺に視線を送っていることに気がついたんだ。さらには、不自然に顔を緩め、やたらとまばたきの回数を多くして、何かを訴えかける白取。そして、そんな奴に、俺は不覚にも話し掛けてしまったんだ」
私達は、いつの間にか真剣になり、植木くんの話を聞く。
『先生、どうかしましたか?』
『何だ植木? 先生のことが心配か』
「俺が話し掛けると、奴はそのような全くもってあり得ないことを言い放った。そして俺は」
『いえ、別に』
「大真面目に言ったが、白取の奴は聞く耳を持たずに何故か満面の笑み」
『そんな知りたいなら話してやろう』
「遂にはそう言って、俺の話も聞かず、勝手に口を開きだしたんだ」