【完】スマイリー☆症候群



――キーンコーンカーンコーン。


突然鳴り出したチャイムに、私はビクリと反応する。


「おい、早く席に着け!」


叫ぶようにそう言うのは、私達のクラス――2年5組の担任である、白取空(シラトリ ソラ)先生。

白取先生の言うがままに、私は自分の席につくことにした。


「今日は、1ヶ月後に控えた修学旅行について決めたいと思う」


高々と述べられたその言葉に、クラス中の人達がざわざわと煩くなる。


「……静かに。まずは班についてだ。男子2人、女子2人の計4人の班を作る。取り敢えず分かれてみてくれ」


そう。私達が今年の中で一番と言って良いほど楽しみにしていた修学旅行が、もう3週間という期間を過ぎるとやってくるんだ。

メンバーは4人ね……。


「笑佳、一緒にならない?」


当然、私は迷いなく大親友である笑佳にそう言う。

すると、


「うん! 勿論だよ」


と彼女は私にニコリと微笑みかけてくれた。

その眩しい笑顔は、もともと整った可愛い顔をより引き立たせて見せる。

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