【短編】無関心な彼女
「ごめんな。
俺、美都を傷つけてたんだな。」


急に、なんでか、謝られた。


「克巳?」


意味がわからないよ。


「だって、無関心なフリしてるだけなんだろ?
気にしてないフリしてれば、傷も浅いもんな。」


理解してくれた?


私の思いが伝わった?


すべてを預けるのは、怖いの。


「.......。」



私は、もう言葉にできなかった。


「美都、泣いてる?」


克巳に顔をのぞき込まれた。


そして、指で涙を拭ってくれた。


「だって、克巳が気づいてくれたから....」


「俺は、美都を愛してるんだから、当たり前だろ?」


「ありがとう。
克巳だけが、気づいてくれた。
私も克巳を愛してるよ。」


私は、素直になれた。


いつぶりだろう。


克巳のおかげ。


てか、克巳と2人きりの時だけ。
< 12 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop