まほろば【古代編】
「とにかくホムラを連れてきてくれただけで十分だ。それより、早く戻らないと」

オレの言葉に、アオは慌てた顔をして立ち上がり走り出していた。

それでも、結界の中に入る直前に振り向き念を押すように、

「本当になんかあったらいってくれよ」

と言い残して消えていった。

アオは信用できるやつだ。

オレにもしものことがあったときは、やはりアオに後のことを託すしかないだろう……。


【アキの章・前編】・完
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