まほろば【古代編】
「そっか……」

とにかく、トヨが無事だということはわかった。

今はそれだけわかれば満足だ。

うまくすれば、今夜トヨと直接会うことができるかもしれない。

詳しいことはその時に聞けばいい。

そんなオレの様子を、心配そうな顔をして覗き込んだアオは、

「できることがあれば何でもいって」

と言ってくれた。

アオの申し出はとても有難いし、また同時に頼もしくもあった。

おそらく、その時がくれば頼ることになるだろう。

だけど、それはまだ先の話だ。

今は……。
< 334 / 564 >

この作品をシェア

pagetop