この想いを君に… −睦海の高校生活編−
「次、みんなと会うのは卒業式かあ…」

奈々が帰りの新幹線の中でボソッと言う。

「そう、いよいよだね」

リコも。

「また会えばいいじゃない」

とは悠斗。

「そうそう、むっちゃん応援に行く時とか」

国分くん。

「うん、また会おうね」

あたしは笑った。

そして窓の外を見つめた。



高校なんて、あっという間だった。

色々あったけど、辞めなくて良かったなあって思う。

辞めていれば塩野さんとか三木さんとか井上さんとかに会えなかったし、友達とも疎遠になっていたかもしれない。



…卒業したくないなあ。

なんて、思うのはあたしだけだろうか。
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