新月の夜
一方、あさみとナオキはあさみの部屋にいた。

「……。」
「どうした?何かあった?」
「…お姉ちゃんの様子がおかしい。」
「未亜?」
「彼氏いるのかな?って。」
「は?あいつに限って。だって男っ気ない強い女。」
「…合鍵みたいなのがあったの。名前みたいなのが書いてあるキーホルダーがついてた。」
「何て?」
「…忘れちゃった。男の人の名前だよ。」


未亜は夜帰宅。あさみは、

「お帰りなさい。」

迎える。あさみは気付く、

「どうしたの、そのネックレス。鍵みたいなの付いてる。」
「!?」

未亜は触って、

「ファッションよ。うまく出来てるでしょ?鍵がネックレスにかかってたらかわいいでしょ?」
「かわいいね☆」
「…あさみ何か疑ってる?」
「だって…お姉ちゃんきれいになったもん。」
「聞きたいのは彼氏いるって事?ないない。だってね。あさみ、もうナオキのものだよ。ママだよ。甘えてたらナオキに嫉妬されるわ。それだけ。寂しいの?」

お腹撫でて、

「私もいつか欲しいなぁ。って女の意見。無いと不思議でしょ?へへへ。」
「……。」


あさみに子供が生まれ、未亜もメロメロ。ナオキには普通に写る。

「まぁ、大人しくなったかなぁ…。」


未亜は隠れて義人のところへ。

「来てくれた。妹ちゃんはどう?」
「元気な男の子だよ。」
「何か言ってた?」
「…不思議に思われてる。」

キス。

「何でそんな事?」
「御祝持って行かないと。ナオキとは小学生からの仲だ。まぁ、彼女のお姉さんを抱いてるのは裏切りか。」
「裏切りじゃない。」

抱き着く。

「珍しい。未亜から挑発するなんて。」
「そうさせたのは義人なんだから。責任取って。」
「きちんと取ります。」


未亜の悶える声は静かな部屋に響く。義人は優しい。行為は激しいのに、気遣ってくれる。だから未亜も虜になる。
未亜は夜、あさみの様子を病院まで見に行く。
あさみは、和也を抱いている未亜を見て、首すじに新しいキスマークを発見する。

「……。」


あさみも退院して、仮の新居生活が始まる。
日曜日、義人は様子を見に来る。ナオキは、

「高瀬、来てくれたのか?」
「大事な幼なじみに子供が生ま
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