新月の夜
史奈とあつきの初体験、絢美に芽生え初めた淡いキモチ
あつきは、史奈と暮らし始める。亜希、絢美の隣だ。
史奈は、

「いいよ。怖いけど。あつきのしるしが欲しい。」

あつきはたどたどしいながらも優しく史奈を抱く。

「や…痛い!?」
「大丈夫?」
「…ごめんなさい。大丈夫だから。乗り越えないといけないの。」

乗る。

「いやっ、いや…!!」


朝、史奈は目覚める。あつきに優しく抱かれている。うるうる…。
絢美は起きて、まだ眠っている亜希に料理を作っている。

”ピンポンピンポンピンポン!”

ベルの騒がしい音。

「何?」

絢美は出る。

「絢ちゃん!」

史奈に抱き着かれる絢美。

「お姉…ちゃん?」
「ふぁあ〜。何だ?

亜希は起きてくる。

「痛かった…。」

史奈は絢美の胸の中で震えている。

「史奈!?」

あつきが駆け付ける。

「お兄ちゃん何したの!!(怒)」
「何って…。」

亜希は、

「くだらない。普通の営みで。」
「お兄ちゃん!」
「絢美、大切なことは優しく見守る事だ。あつきは悪くない。悪く見えるか?」
「…お兄ちゃん変態だもの。」
「…信じられてない。」

亜希は、

「史奈ちゃんかわいくなったね。」
「え?」
「あつきを信じてあげて欲しい。このままだと萎縮するよ。」
「…わかっています。あつき大好きです。優しい。絢ちゃんに甘えたくなりました。ごめんね、あつき。」
「いいよ。にこっ。おいで。」
「絢ちゃん、ありがとう。」

史奈はあつきに寄り添う。優しく抱かれる。
次は、史奈は感じて、声を上げる。悶えて、あつきも触発される。


数ヵ月後、史奈は洗面所にいる。

「う…うぇっ…!?」

血だらけの洗面台。水で流す。

「私…生理来てない。」


あつきは起きて来る。

「おはよう。」

史奈は隠す。あつきは、

「史奈、顔色悪いよ。」
「え、そう?」

朝食中。やはり隠せない。

「うっ!?」

走る。

「史奈?」

史奈は血を吐いている。

すりすり、

あつきは史奈の背中をさする。

「あ…。」
「病院行こうか。明後日、休みだし診に行こう。」
「……。」
「赤ちゃんだろ?」
< 162 / 257 >

この作品をシェア

pagetop