新月の夜

頂いて有り難うございます。」
「イケメンマネージャーと同棲しているのは本当ですか？」

直球。絢美は。

「一緒に暮らしています。」

亜希は、

「ブッ…！？」

びっくりして咳をする。

（な…何を！？）

報道陣は気付きフラッシュ。絢美は、

「あの…。まず宣伝してもよろしいでしょうか？後ほど話しますので。」

ＰＶ。

（…え。聞いてない！？）

絢美と麻友美が映っている。

「…。」

最後には亜希の後ろ姿。少し振り向く。ウイッグ被ってメイクしてて遠くにいるとしても亜希は恥ずかしい。絢美はＰＶの終わった頃。

「これは、私の新ユニットHoney　Strawberry　chipsのデビューシングルのＰＶの一つです。ＰＶのテーマは゛双子゛もう一人の女のコは、ｍａｋｉちゃんという、私と生年月日の一緒の女のコです。それ以外の情報は内緒です。すごく仲の良い双子ということで、手を繋いだり、見つめ合ったりしました。勿論彼女と歌っているのですが。彼女の声には私も癒されて、私から誘いました。彼女からたくさんの事を学びました。双子の絆。繋がり。最後に私たちが抱き着いて振り向いたのは二人のお兄ちゃんという設定です。最後が一番気に入っています。何故なら。私には兄が３人います。７才、５才、４才離れているの兄。みんな優しくて。私を大切にしてくれて。ですから。抱き着いた時の。兄弟はいいなと思いました。私から真ん中の兄に言いたい事があります。」

亜希はドキッ…。

「いつもありがとう。私がスカウトされたとき。一番喜んでくれた。応援するから。…高校生の私の面倒をいつも見てくれた。上京した時、私は兄に頼んだ。お兄ちゃんも同じこと頼んだね。」

亜希は。

「それ以上言ったら…反則。」

絢美に言う。カメラは亜希に向く。絢美は、

「言ったらダメ？」

亜希は、

「それ以上言うと涙もろいのばれる。」
「これはいつもマネージャーとして頑張ってるお兄ちゃんへのメッセージ。」
「だから泣かすなって…。妹には涙を見せられない。」

報道陣は、

「お…お兄さん！？」

亜希は絢美に、

「おいで。世界で一人だけの大事な妹。」
「うん☆」

絢美は亜希の所へ。

「たぶらかされたと