新月の夜
スして?初めてのキスをもらって?亜希、もうお迎えがきたみたい。さようなら。幸せで。


亜希は涙。

「これは、僕への手紙です。最後の約束を果たすんだ。万里を見たいです。」

母は、万里の元へ亜希を連れていく。

「万里…。」

棺の中に万里はいた。

「万里。大好きだよ。」

キス。

「ごめん…生きている時にしたかった。」


「彼女は美人でした。告白は大胆でしたけど。私も、妹も愛してくれた。彼女は私の記憶の中にいつでもいます。帰ったらいつもお墓に行きます。絢美は、彼女に守られている気がする。ここまで言ったには、これを見せましょう。」

お守り。

「…これは?彼女の最後の手紙、そして、彼女の写真。」
「いいのですか?」
「彼女はこんな人です。」

亜希と二人で写っている写真と、万里の笑顔の写真。

「…うわぁ。美人。」
「ですから、言ってるでしょう。」
「…彼女、きれいな笑顔していますね。お兄さんといて幸せみたい。」
「亡くなる前の万里は、よく写真をねだったものです。部屋には、万里とペアのストラップがあります。二つ。万里の遺品。他にもあります。万里がずっとそばにいるように。万里が寂しい思いをしないように。絢美には見つからないように隠してあります。…絢美は小さかった。絢美に真実を言う。何と言う?もし、記憶に残っていたら。万里が絢美を見ている所、見たんだ。絢美をすごく愛しそうに見ていた。」


部屋に戻る。

「お兄ちゃん、何の話していたの?」
「これからの話。自覚持って頂かないといけない。」
「お兄ちゃん、カタイんだから。」
「絢美、お兄ちゃんは、絢美のマネージャーとしてのほんの少しの知識を授けたんだよ。」
「…。」
「何か聞きたい事あります?」
「…いいえ。」


亜希はみんなを送り届ける。
まずは沙織。そして悠太。
悠太は隠そうとする。麻友美は、

「悠の家、行った事ない。」
「…見せるような家じゃないし。こじんまりした家だ。だって母さん地味なのが好きだから。」

近くで降ろさせようとする。すると外には兄が。

「あっ…兄さん。」
「悠ちゃんおかえり☆」
「何故に来た…。」
「大事な悠ちゃんが帰って来ると言うから。」
「…いつもしないことを
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