報復サイト~正義の死(バツ)を~
  

 黒猫は、見つめて鳴く。衣理は、周りを見渡すといつの間にか駅のホームには誰も居なくなっていた。


「お父さん…?居ないの?」


 衣理が声をかけるが事務所は空だった。


「ここまで…やっと……追い詰めた。」


 黒猫が流暢に喋ると姿が透けて髪の長い女の姿になった。もちろん向こうは透けて見えた。

「侑…菜……。」


 衣理は、その姿の人物を見て声を詰まらせた。


「ほぉらぁ…覚えてたぁ……。」


 衣理は、声と姿に怯え全身を震えさせていた。



 『衣理…あなたも気をつ
 けて……。』



 衣理は、柚依の手紙の内容を思い出した。


「侑菜…。許して…。」


 衣理は、震える声で言った。しかし、目の前の侑菜の瞳は憎しみで満ち溢れた。


「次の……獲物はぁ…まぁだかなぁ……。」


  
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