見えないアナタへ〜SHORT STORY〜
「…!華っ!!?」



驚いた。




だって、華の足は透けてもう見えない。





「消えちゃうのかな…」



華は不安そうに、けど嬉しそうに笑った。




「ありがと、ネオくん。私、成仏できるよ…」

「っ、まだ逝くなよ!」



俺も華も、涙を流して。





「…ありがとう!華っ!! お前に会えてよかったよ…!!!」


伝われ、俺の思い。




「………」

「華…」



すでに、華は声がだせなかった。




でも、わかったよ。
言いたかったこと……。





―――私も。―――





「華、ありがとう…、ありがとうっ!」



何度も繰り返す。




俺のこと、好きなんだろ?華。



なら…、側にいてくれよ。
消えんなよ……。





―――笑って。―――


華……、ありがとな。





「…バイバイ」



最後は誰にも見せたことのない笑顔でいうよ。




バイバイ、さようなら。
…またいつか。





華は俺の心に笑顔を残し、消えて逝った。
< 18 / 19 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop