からっぽな街
「さあ。誰でしょうね?」
なんだその不気味ないい方。笑い方が、キモい。あ。わかった。ハナだ。瞬時に、まん丸顔の笑っているハナが浮かんだ。
「あ。ハナでしょ。」
「正解。」
気持ちが悪い。鳥肌がたった。だから、そういうところが、嫌なんだって。 
ホール全体を見回しながら、カウンターのところに、店長と並んで、シュー皮に、カスタードクリームを詰める作業に取り掛かった。
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