加納欄の反省会 
大山仁の反省会
「何かようか?紫龍さん」

来やがったか、大山仁。

「ちょっと、そこ座んなさい。とりあえず、第2部終了まで頑張ってくれて、ありがとう」

紫龍は、仁を床に座らせた。

真っ白な空間での、反省会である。

椅子一つ用意していない。

「で?」

仁は、あぐらをかいて座ると、聞いた。

「で?じゃないわよ、あんた、自分がしたこと、わかってんでしょ〜ね〜、大損害だよ」

「なんだよ、大損害って、たいしたことしてねぇだろ?課長いなくなって、見つかって万々歳、な?」

「その後は?」

「その後ぉ?」

「課長見つかるのは、当たり前じゃない”結”の部分になるんだから、あたしが、組み立ててんのよ?!松田課長だって、見つかんなきゃ浮かばれないでしょ」

「死んでねぇって、最後、ちゃんと、ハッピーエンドで終わらせたじゃねぇかよ」

「なんで、あんたと欄の、ハッピーエンドなのよ」

「あ、あぁ、あれ?あれは……こぉ、顔が近くにあってだなぁ……」

「殴っていい?」

「おい、勘弁してくれよ。そんなに酷いことしてないだろ?」

「したよね!あたしに黙って、酷いことしたよね?あたしを裏切る行為だってわかっててやったの?」

「裏切るって、大袈裟だなぁ紫龍さん」

「”誘拐”では。あんた達は、別々の仕事について、それぞれ見せ場を考えてたのに」

「そ〜だよ!見せ場!今回俺、全然見せ場無しじゃん!車乗って、いろんな場所にあちこち走らされてよぉ!あれは、ないんじゃないっすか?紫龍さん」

「だから、見せ場考えてあったって言ったでしょ!それなのに欄が暴走したもんだから、あんたのおいしい場面が、全部カットよ!怨むなら欄を怨みなさい!あんた今後、あたしの指示なしに欄とイチャついたら、今後一生モテないようにするか、レギュラーから外すわよ」

「あぁ〜!!!それだけわぁ。紫龍様の言う通りにしか、動かないんで、モテない人生を送らせるのだけはやめて〜〜」

仁は、ショックを受けたみたいで、スーッと消えていなくなった。

「あっ!こらっ!反省したの?仁!じ〜〜ん!!」

あたしの声は、白い壁に吸い込まれていった。


あんの野郎!逃げたな!!


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