(コラボ)沈黙するケイタイ~交点の烈~
と、その視界の端に、アユタが映った。

すごい反射神経だ。

ミコがこちらを見るより前に、テーブルの下に身を潜めたようだ。

あたしはそちらを見ないようにした。

「見て、しまったか」

ベリルの写真に視線を向ける。

「まあよい。

いずれは分かることだ。

美しいお前はベリル様への供物なのだからな」

『美しいお前』

のところで、アユタがくっと笑ったので、思わず、ナユタはテーブルの脚を蹴った。

「供物?」

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