(コラボ)沈黙するケイタイ~交点の烈~

休息


「神様降臨、って感じだったね」

黙って歩いている最中に、アユタがつぶやいた。

「どうしたの?姉ちゃん」

ナユタの頭の中では、さっきのベリルの姿が繰り返して再生されていた。

「・・・何か、疲れたね」

「ベリルって、何者なんだろう、本当に、神様?」

「な、わけないでしょう」

とりあえず否定しながらも、そうかもしれないとどこかで思っていたりして。
 
だって、あたしは、ほとんど、教団のことや場所を話していない。

それに、街に入っていっていた、怪しい信者の格好すら伝えていない。

マシンガンを抱えていれば分かるかと思っていたけれど、そんなあからさまなモノは持っていなかった。

なのに・・・

「でも、何者なんだろう」

頭が、乾いた。

急に、ショーウィンドーのなかのケーキが目に留まった。

ナユタは、はたと立ち止まってそれを見つめると、アユタの腕をつかんでその喫茶店に入った。


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