6年目の愛してる

「そういえば、明日俺の後輩が紗絵の見舞いに来たいらしいんだけど・・体調的にはどうだ?」

「全然大丈夫だよ。気を使わないで来てくださいねって伝えておいてね。」




コウくんの後輩かぁ・・。

誰だろう。

あんまり会社の人に会ったことないから分からない。

でもこれから解っていけばいいのかな。




「いや、あいつにはむしろ気をつかってもらわないと。紗絵に謝罪させてやる!」





なんで謝罪なんだろう。

でもコウくんの目に炎が見える気がするからツッコミをいれるのはやめておこう。




「それにしてもコウくん・・・・。」

「ん?」

「あの、無駄に近くないですか?」




そう、さっきからコウくんはあたしの元を離れない。

いつのまにかベッドに腰掛けて私の肩を抱いてる。




「んー・・。一時も離れてたくないんだ。紗絵をたくさん傷つけたし・・俺も寂しかったから。少しでも傍にいてそれを埋めたいの。」




そんな爽やかさ100%で言わないで欲しい。

顔が赤くなるのを感じる。




「あっ、赤い。」



案の定気づかれて笑われた。

本当にコウくんは甘い。

でもその甘さが嬉しいな。

安心するし・・愛しさがどんどん増していく。
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