隣の先輩
先輩らしいなって思う。
自分が原因で旅行とか中止になるのを嫌いそうだからだ。
それに、先輩ならしっかりしている印象もあるから一人にしていても大丈夫そうな感じはする。
「何かあったら稜のことをよろしくお願いしますね」
私は和葉さんの言葉にうなずいていた。
彼女とは下まで一緒に行き、そこで別れた。
買い物をするだけでは物足りず、スーパーで買い物を済ませると辺りをうろつくことにした。
ショーウィンドウに並ぶ白いレースをあしらっている可愛い夏物の洋服を見つけ思わず目を奪われる。
何気なく値段を確認した途端、私はその場に固まっていた。
想像していたのより、桁が一つ多い。
これ以上見るのも忍びなく思い、家に帰ろうとしたとき、隣のお店の中に見知った姿を見つける。