隣の先輩
第31章 冬
 それからは日が経つにつれ、冬が押し寄せたように一気に寒くなってきた。


 学校にいるときは制服だけだと寒いので、セーターやらカーディガンなどを着用している人も少なくない。


 マフラーとコートはよほど派手なものでない限り、大丈夫なので、それは中学校と違ってほっとしていた。


 先輩と宮脇先輩が一緒にいて、心が痛むことはあった。


 それは親しい二人を見ていることと同時に、宮脇先輩のことが気になっていたから。


 でも、どこか西原先輩と一緒にいて、笑顔を浮かべている宮脇先輩を見ていると、どこかほっとしていた。


 それは悲しそうな先輩の笑顔を打ち消したような気分になれるからだった。


 そして、やっぱり一緒にいる二人はお似合いだと思えた。


 もし、今は西原先輩が宮脇先輩のことが好きで、昔のことがあって、

二の足を踏んでいるだけだったら、それでもいいって思えた。



 それは咲が言っていた気持ちとほんの少し似ている気がした。


 私がマンションの外に出ると、やっぱり冷たい風が襲ってきた。髪の毛を乱して過ぎ去っていく。
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