隣の先輩
第44章 降りしきる雨の中で
約束の日が来た。
私は何度も鏡の前で自分の姿をチェックする。
「おかしくないよね」
何度も先輩に私服を見られているのに、大学に行く前に一緒に出かける最後の日ということを意識してしまっていた。
もう高校も春休みに入っていたこともあり、人が少ない平日に出かけることになった。
深呼吸をし、玄関を開ける。すると、そこには先輩の姿があった。
出会ったのは今から一年くらい前。
一緒に始めて遊びに出かけたのが十一ヶ月前。
随分昔のことなのに、最初の頃と同じくらいドキドキしていた。
「おはよ」
映画を見たり、ただ一緒に出かけたり。友達とでも一緒にするそんなことをしていたっけ。
秋以降はそんなことはできなかったけど、ベランダで過ごす時間がただ楽しかった。
「おはようございます」
「髪の毛、昔に比べると伸びたな」
「髪の毛?」
私は思わず恥ずかしくなって、自分の髪の毛を押さえていた。
前は肩より少し下くらいだった髪の毛はもう少し伸びていた。
「おかしい、ですか?」
「いや。初めて会った頃と中身はほとんど変わらないのに、少しだけ大人っぽくなったなって」
私は何度も鏡の前で自分の姿をチェックする。
「おかしくないよね」
何度も先輩に私服を見られているのに、大学に行く前に一緒に出かける最後の日ということを意識してしまっていた。
もう高校も春休みに入っていたこともあり、人が少ない平日に出かけることになった。
深呼吸をし、玄関を開ける。すると、そこには先輩の姿があった。
出会ったのは今から一年くらい前。
一緒に始めて遊びに出かけたのが十一ヶ月前。
随分昔のことなのに、最初の頃と同じくらいドキドキしていた。
「おはよ」
映画を見たり、ただ一緒に出かけたり。友達とでも一緒にするそんなことをしていたっけ。
秋以降はそんなことはできなかったけど、ベランダで過ごす時間がただ楽しかった。
「おはようございます」
「髪の毛、昔に比べると伸びたな」
「髪の毛?」
私は思わず恥ずかしくなって、自分の髪の毛を押さえていた。
前は肩より少し下くらいだった髪の毛はもう少し伸びていた。
「おかしい、ですか?」
「いや。初めて会った頃と中身はほとんど変わらないのに、少しだけ大人っぽくなったなって」