僕 の 愛 し い 人 [ﾎﾗｰ]

『着信は？』

桜が目を擦りながら聞いてきた。

『開けてびっくり。
いままでで１番多い93件。』

私は温かい紅茶を渡しながら答えた。

『おっさん暇だね〜』

桜も私も笑い合う。

私達はおかしいのだろうか。

最近は何故か笑い話になっている。

まあ、こんな日が何日も続けば慣れて笑い話にもなるか‥。

『あー‥でもるきっちからの着信わかんなくない？』

『その辺は大丈夫。
出なかったらメール入れといてもらってるし。』

二人で朝食を食べてレンタルしてきたＤＶＤを見ながら喋る。

特に何もない日が何日も続いている。

『携帯の番号変えようかな〜』

桜は私の一言に賛成した。

『ついでだし番号変えるなら新しい携帯にしたら？
そんで信用してる人にだけしか番号教えなかったらいいじゃん』