キョウアイ―狂愛―
「サイファ様は……本当はクレア様に優しく接したいのですわ」
椅子に座るクレアの髪を結いながら考えた末、慰めるようにそう言った。
「そんなこと……」
(…あるわけがない)
クレアはこれまでの仕打ちを思い出し唇を噛み締める。
アイツはあたしを憎んでる……
いつだってどうやって陥れようかとあたしを見張ってるのよ。
でも、あたしだって絶対に……絶対に、アイツを許したりはしない……!
クレアの決意を改める傍で、
「いいえ。サイファ様は心の底からあなた様を愛していらっしゃるんです」
尚も意見を譲らないマイメイは、
クレアが耳を疑う言葉を発した。
「たった二人きりの血を分け合った御兄弟ですもの」