キョウアイ―狂愛―




「ああ……ただ、我は弱い。
貴様は我を匿い守れ。
よいな?

さすれば、……時たま話し相手になってやろう」



ジキルは、女の言っている事の半分も理解出来なかったが、舞い上がり何度も頷いた。




その様子を見て、女は僅かに口に綻びを見せた。




「ならば……、持ち去るがよい……。

……我は、……離…れ…る……」




ドサッ


ヴァンパイアは言葉と共に意識を失い、ジキルの体に倒れこんだ。









< 81 / 237 >

この作品をシェア

pagetop