甘い魔法②―先生とあたしの恋―


「一度、別れた時だって……、苦しくて仕方なかった。

ダメだって思ってるのに、先生が好きで……。

先生だけが好きで、それが自分でもどうにもできなくて苦しかった……。

先生を好きじゃなくなる努力をしようとも思えないくらいに、好……っ…ふ、……っ」


声が途切れたのは、頬を伝う涙と……先生の強引なキスのせい。


さっきみたいなゆっくりなキスとは違う。

強引でいて感情が流れ込んでくるようなキスに戸惑いながらも、あたしもそれに応えるのに必死だった。


その後、先生はあたしの頬をなぞるように唇を滑らせて首筋に顔を埋めた。

シャンプーの匂いがする先生の頭を抱き締めながら、目を閉じて先生だけを感じ取る。


最近は、不思議に思うほど感情の揺れの大きい先生をしっかりと抱き締める。

ちゃんと、あたし全部で受け止める。


元から好きで仕方なかったのに……。

その感情に、「愛しい」なんて想いが加わって、気持ちを膨らませる。


触れ合いながら、どうにも制御できない気持ちを、先生に告げた。




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