甘い魔法②―先生とあたしの恋―


これ以上この話題を続けたくなくて、わざと逸らした話題。

それに気付いた先生は、納得いかなそうに顔を歪めていたけど。


じっと見つめていると、諦めたのか小さくため息をついた後、後ろについた両手に体重を預けながら天井を仰いだ。


「まぁな。瞬とは、ほとんど歳も一緒だし。

あいつは俺よりも先に施設に入ってたんだ。で、溶け込もうとしない俺にやたら構ってきて。同じ立場のヤツを放っておく事ができないヤツだから。

まぁ、優しいって言えばそうなのかもしないけど」

「そうなんだ」

「俺が施設出てからはずっと会ってなかったから、ここに来る事知ってかなり驚いた。

変わってないみたいで安心もしたけどな。

昨日、飲んだ後少し寄ったんだけど、気付いてなかった? 23時過ぎだったけど」

「あ、うん。寝てたし。坂口先生、先生の部屋に泊まったの?」

「んなわけねぇだろ。市川が隣にいるのに他の男泊めたりできねぇし、したくもねぇ」








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