他校の君。【完】



「フられる事を先に考えちゃダメ、って言いたいけど…そうだよね…」


うーん、と考えるみっちゃん。

もしかして、みっちゃんにも好きな人がいるのかな?


「みっちゃん、好きな人いるの?」

「え?何で?」

「『そうだよね』に、もの凄く感情がこもってた気がする」

「べ、別にいないけど?」


みっちゃんは惚けたけれど、これは絶対いるなぁ、って確信していたら、


「蜜華、ノート「ギャーーー!!」


雪に声をかけられて、みっちゃんが叫んだ。


「なんだよ」


一瞬ビクリとした雪が驚いたような表情を浮かべる。


「ゆ、雪!?今の話どっから…」

「今の話?…蜜華が最近太った話?」

「聞いてないなら聞いてないっていいなさいよ!バカ雪!!」

「……え、怒んのそっち?」

「……は!太った!?あたし、太ったの?」

「…大丈夫か?」


慌てるみっちゃんに雪が手を伸ばして額に触れる。


「蜜華、風邪引いた?変くない?」

「引いてない!」


パシィッと綺麗に雪の手をはたいたみっちゃんが、『どうしよう、痩せなきゃ』と小さく呟いたら雪があたしの方を見た。


「冗談間違ったな…」

「謝ろうね」

「おー…」


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