My fair Lady～マイフェアレディ～
すると今度はまたいつの間にいなくなっていたのかネオードが戻って来た。

「桑の実もあったぞ」

聞きなれない名前に首を傾げているとネオードはその手の平に乗るものを見せてくれた。
ネオードの手の上には紫黒色の小さな実。十分の一のブドウのようなものがあった。見たこともないそれに首を傾げていると彼が手を延ばし「食っても平気だぞ」とパクリと一つ摘まんで食べた。

「ん、久しぶりに食べたな」

「お前にとって来たんじゃねーぞ」

俺は二人の顔を見比べた後じっとその実を見て、一つ取るとパクリと食べてみた。

「あまーい！」

「だろ？」

満足そうにネオードが言う。俺もそれに頷いてパクリパクリとその実を食べる。すると、「食べ過ぎるな」と彼に注意された。
俺は実が沢山なっている所を教えてもらうと、とりあえず程よい日があたっている場所でお昼を食べる事にした。

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