My fair Lady~マイフェアレディ~
子供を家の暖炉の傍のソファーに寝かせると俺は軽いスープを作ろうと思い台所に立った。
コトコトと湯を沸かしながら、誰かのために作る食事が懐かしく。
自然に頬が緩んだ。
作り終わると部屋に戻った。子供は起き上がっていてポーーとしていた。
「起きたのか」
子供は俺を首を目一杯曲げて俺を見上げた。大きな両の目に俺の姿が映っていた。
俺の名前を覚えているかと問えば、しっかりと口にした。
「ロード、パパンは?」
『ロード、パパンは?』
一瞬、目の前の子供とレオンがダブって見えた。俺は即座に思考を停止し、切り替え。ニコリと笑って。子供に言い聞かせた。
俺が、お前のパパンだと。
子供は心底俺に怯えている様子だが、そんな事は今は構っていられない。
それほどまでに、俺は動揺していた。
だから、少しキツイ言い方をしてしまったのかもしれない。
子供はボロボロと大粒の涙を流した。
俺はどうしたらいいかわからず、とにかく先程のスープを取りに行く。
「おい」
頭を抱える顔色の悪い子供にスプーンを渡す。
声をかけて、子供に食べるように施す。
……まったく、こんなに俺は子供の世話が下手だっただろうか。
「美味しい…」と子供は呟く。相当腹が減っていたらしい。大きなスープ皿を綺麗に飲み干した。
まだいるか?と聞けば子供は首を振った。