My fair Lady~マイフェアレディ~
「ロード…どうして俺を連れて来たの?」
子供は俺の名前を呼ぶ、ドクリと心臓が高鳴り脳裏に残像が過ぎる。ああ、ダメだと言うのに……。
「これは運命だからだ」
「運命?」
「そうだ。決まっている事。偶然なんかじゃなく。これは必然だ。」
また怯える子供。
「名前を言えよ。坊や」
「え?」
「お前の名前だ」
子供はコロコロと表情を変える。面白いと思う。
「俺は、ユライアス。ユウでいいよ。そう呼ばれてたから」
「そうか。ユウ、よく聞け」
「何?」
俺はでこをコツンと付けて、ぐっと瞳を覗き込む。まるで儀式のように。言い聞かせる。
「俺は、パパンだ。ユウ、言ってみろ」
「え…」
「ロードじゃない。パパンだ。そう呼ぶんだ。」
「ぱ…パパン…?」
俺は二度と自分の名前を呼ばせないようにした。
でないと、何かが止まらなくなる。