カラダだけでも愛して


そしていつの間にか寝てて、気付いたら朝。



そしてどこにも直矢はいない。



「直矢………?」



あたしが呼んでも返事はない。



立ってキッチンをのぞいて見るとシュガートーストがあった。



もう一度リビングに行くと、テーブルの上にメモがあるのに気付いた。



それを手にとって読んでみる。



『雛へ


朝から大学行かなきゃなんだ。
ごめん。


キッチンにトースト置いといたからよかったら食べてって。



気をつけてね』



そっか……。



でもわざわざトーストまで……。



本当直矢は……優しすぎるよ。



だから嫌いになれない。



あたしはまた涙が溢れ出した。
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