カタツムリの恋
「ちょっと!どいてくんない?」

「あっ。ごめんなさいっ」

「もぉ。あいつめっちゃどんくさい」

「きゃはははっ!だめじゃんそんなこと言っちゃ(笑)」

「つか、あいつ誰だっけ?」

「えー?知らねぇー」

「・・・・・・・」


[川西杏ですよー(怒)]


あたしの名前はカワニシアンズ。

誰が見てもいじめられっ子の代表的な容姿。

髪は黒で二つ結び、スカートはひざ丈、そしてメガネ。

そのうえ喋るのも苦手だ。



あたしが行っている学校は自由な校風で

このあたりの高校の中では1番人気だ。

生徒には派手な女の子や男の子が多い。

そして、この学校は美男美女ばかりだと有名らしい。

もちろんあたしはその中には含まれないケド・・・・

あたしがいるクラス、2-Bはその中でも人気のクラスだ。

でも、地味ッ子のあたしは目立たない存在だった。



女の子相手ですら喋れないあたしは

もちろん男の子とは喋ったことがない。

いつまでも殻に閉じこもったままのカタツムリのあたし。

そんなあたしには、恋なんて出来ないだろうなぁと

諦めていた。






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