【短編】意地悪炭酸ベイビー
でも、先輩追い掛けて来てくれたってこと?
しかも走って。
それが嬉し過ぎて、きっと今顔を見られたら、この気持ちがわかっちゃうんじゃないかってぐらい、赤いから、
あたしは俯いた。
「でも、いいんですか……?」
「なにが?」
「その、あたしなんかと一緒に帰って……」
二人で歩いているとこなんか見られたら絶対噂になるし、
そうなったら迷惑するのは先輩で。
それだけじゃない。
先輩が好きな人はたくさんいるから、あたしみたいな平々凡々の地味な人が、
先輩なんかと一緒に……