【続】俺様甘甘王子様
いつも、みんなで仲良く放課後を楽しんでた。1人というのは、久々な気がする。
――今日は、真っ直ぐ家に帰ろう。
そう思い、あたしは自分の鞄を手に取り、教室を出た。廊下には、まだ生徒が何人かいるが、昼休みのようなガヤガヤした空気はない。窓から見える、ほんのりとオレンジ色になった空を見ると、少しだけまた寂しい気持ちが増した。
――今日は家に帰ったら、まず何をしようか。録画したドラマでも見ようかな。それとも、勉強?でもやる気が起きないな。
あたしは1人そんなことを考えていると、後ろから、走ってくる足音と、きらした息の音が響いてきた。
なんだろう、と気になり振り向いた瞬間―――