シュガーベイビー★キス
ハルは、緑ともエメラルドグリーンともつかないパーカーを手にとるとレジに直行した。


コイツってホントうらやましいくらい決断力があるよな…





「ありがとうございましたー。」





店員に見送られ、店を出ると今度はハルの個人的な買い物に付き合う。



完全なる荷物持ち。



ダルい…



コイツの場合ウダウダ悩まずにサクサク買ってくだけまだいいが、


優柔不断な彼女を持つ彼氏は本当にご苦労様だな。








買い物を終え、外に出るとすっかり暗くなっていた。




「うそ!もー夜じゃん!」





だから誰のせいだよ!





「だーっ!…疲れた。」



色んな店のショップ袋を持ち直すと俺は大きくため息をついてハルをにらんだ。




「相変わらず体力ないんだから~。ヘタレー。」



「お前がタフすぎんだよ!あーマジ腹減った…。」



「へいへい。じゃあゴハンでも食べに行こ!今日のお礼ってことでゴハンおごってあげるから。」



「あたりめーだ。」




俺がムッとした表情でデコピンを食らわすとハルは「ぎゃ!」と変な声を出した。



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