イミテイション


「岩崎…本当にありがとね」


そう言えるようになったときには、もう時刻は午前1時を回っていた。


「落ち着いた?」


「うん、お陰さまで。
遅くまで付き合わせちゃってごめんね」


「俺がトモのこと好きだって知ってて振り回してるっていうんなら怒るけど…
信頼してくれてるなら喜んで許すよ」

そう言って彼は笑った。


「もちろん後者です」


あたしが前者のようなことが出来る人なら、今こうやって泣いたりしてないだろう。


「なら良かった。
明日の朝はどうする?」

「一緒にいってもいい?」
「もちろん」


待ち合わせの約束をして電話を切ると、急激に眠気に襲われて、あたしは眠りについた。


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