PURELOVE
「あ、ちょっと!」


ハッとして呼び止めようと叫んでみたけど、立川には届かなかったみたいだった。


きっとあれだけ伝えるのにも、すっごく勇気が必要だっただろうな。


そう考えると、余計勝ちたいという気持ちが強くなった。


急いで部員達の元に帰り、作戦の再確認などをした。




いよいよ決勝戦が始まる。


もう県大会には行けるけど、今の俺達には、“優勝”の二文字しか頭になかった。



ピ――――――――ッ!


グラウンド中を試合開始のホイッスルが鳴り響いた。
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