Crazy Love
この一歩を踏み出すのに、もの凄く抵抗があった。

理央を抱きながら、芹を重ねてしまいそうで怖かった。

しかし、俺の体は心の不安とは関係なく、とても貪欲に理央を求めた。

3年ぶりの女性の肌は、思いの外心地よく、彼女を思い出す隙間など無いくらい目の前に差し出された快楽に溺れた。

芹のことが忘れられないだの、なんだのと、きれい事言ったって、結局のところ、俺もただの「男」だということだ。

誰でもいいという事ではないにせよ、そんな自分に「結局体かよ」と多少幻滅したが、これできっと、芹のことは思い出に出来る。

そんな気がした。


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